奄美大島への移住支援サイト ねりやかなや

「ねりやかなや」とは奄美地方の方言で、
「海のかなたの楽園」の意味です。

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家探し、土地探し、大家さんとのトラブル、家を建てる時の注意など、移住者たちの経験談をまとめました。

シロアリは甘くないぜ!

好条件で貸してもらえる空き家を発見!
改修を始めた島ガールが受けた洗礼とは?

2016

奄美大島賃貸空き家改修

2013年頃から奄美の空き家活用プロジェクトに仕事として関わってきました。関わるといってもアドバイザー的な立場で、「もっとこうしたほうがいい」とか、「そんなにお金使って改修したらアカン!」とか、自分で家 の改修したこともないのに口出すだけの仕事(苦笑)。もともと設計図面書いたり、大工仕事したりするのが好 きだったので、幾度となく「自分で空き家の改修をやりたい~!」っていう衝動にかられていました。その気 持ちを抑えるから、フラストレーションは溜まる一方でした(笑)。

でも、島外に住んでいて、しかも「コンサル業」って得体のしれない肩書をつけてる人間に空き家をすぐに貸 してくれないことも良く分かっていました。なので、奄美で空き家活用の仕事を続けながら、自由に改修させ てくれる空き家を探し回りました。仕事で知り合った役場の人や不動産屋の人、東京で知り合った奄美出身の 人とかです。

そしたら、見つけちゃったんです。

場所は・・・
奄美空港から車で40分と、奄美大島の中では島外との往来が比較的便利な場所にある。
構造物も少なくて、ありのままの森と海が広がって、昔ながらの暮らしも残っている集落にある。
家屋が密集する集落の中心から外れた場所にある。

空き家は・・・
外観的には、これまで数百軒の空き家をみてきた私のなかでは中の上クラス。
庭の管理も行き届いている(ジャングルのような庭もめずらしくない)。
合併浄化槽が設置されているので、トイレが水洗!(古いおうちはぼっとんトイレが大半)
光回線が入っている!
雨漏りは1か所だけ。
それに、 年ほど前まで、人が住んでいたから、住めなくはないはず。

と、結構、好条件!しかも、所有者は、「家が古いから、そろそろ解体しようと思っていた」ということで、改修自由、原状回復も不要、賃料もタダに近い賃料という驚きの条件付き。

このチャンスを逃すと、しばらくチャンスはないかも!って思いましたね。勇み足で契約しようとする私を、 周りの何人かが冷静にさせてくれました。

「シロアリ、ちゃんと確かめたの?」
「最低限補修するのにいくらかかるか、見積もったの?」

何年も空き家活用に携わってきてこの有り様。「恋は盲目」でしたわ(苦笑)。「あ~、だめだめじゃん私」って 思いましたね。

でも、外壁をぐるっと見ても腐食箇所はあるけど、シロアリに食われてボロボロになった柱は見当たらない。
シロアリがかじった痕跡はあるけど、木が固くて表面しかやられてない。室内も見回すけど、ボロボロになっている柱や梁はなさそう。私の中で、「中の上」クラスの物件であることは揺るぎませんでした。

悪夢の始まりは、「畳を外してみないと分からないよ。」の一言でした。

で、畳を外すといたんですよ!生きたシ・ロ・ア・リが!!!! シロアリたちは、久々に何者かの気配を感じてびっくりしたのか、慌てた様子で穴から出入りを繰り返してい ました。

最初に見つけた部分に市販の薬を撒いておしまいにしようかと思っていました。永久に住むわけじゃぁないか ら、「ま、シロアリと同居になってもいいか」くらいの軽い気持ちでいました。でも、「梅雨時期には大群のシ ロアリが飛来してくるんだよ~。家にシロアリがいたら、シロアリで灯りの周りに煙幕が出来るよ~」とか、「シロアリって家に侵入した途端に羽を落とすんだよ。その羽がふわーっと舞い上がるんだよね~。」、そして、「もしかしたら、全体的にシロアリが入っているかもよ。」と言われたので、シロアリ駆除の業者に見てもらうことにしました。

業者さんがチェックすると、「どうしてこれまで気付かなかったのか?」何度も目視した場所から生きたシロアリが顔をのぞかせていました。
梁からも!
天井からも!

そして、床下の束には、シロアリの道が何本も結合して山盛りになってこびりついていました。シロアリは飛んでくるもんだと思っていたら、巣から地面を這って道を作って家に侵入してくるんでですってね!「シロア リにやられていないか、床下を見ろ」って言われるけど、そういうことだったのね!初めて知りました。

結果は、約14坪の家にシロアリの道の山が5か所もありました。シロアリの巣を知っていれば、私のような素人でも2か所は見つけられるくらい分かり易かったです。

「シロアリの巣窟になっているんだ!」と気付いて、再度、柱や梁をチェックしましたね。思い返すと、これ までは、シロアリがいないものだと思い込んでチェックしていたんですよ。

恥ずかしいです。

そしたら、やっぱりあちこちやられていました。一番衝撃だったのが太い梁でした。中がスカスカになってい ました。あ~、もう、駆除するしかないでしょって思いました。

業者さんに見積りをお願いしたら、薬剤を撒くタイプで約20万円(5年保証付き)。事前に地元の人に相場を 聞いていたから、坪数に対して20万円というのは妥当かなと思いました。しかし、手持ち資金 50万円で改修しようと思っていた私にとっては大打撃!

シロアリ駆除で20万円も使う家なら、借りるのは諦めるべきか?でも、1週間くらいこの家のことばかり考えていると、「借りない」っていう選択肢はなくなっていました。シロアリ業者に猶予をもらって、とにかく、改修を安く済ませることに頭を使うことにしました。考え抜いて、考え抜いて、それでも改修費が50万円をオーバーするようなら、諦めようって思いました。多少カッコ悪くても、そのまま使う箇所を増やして改修箇所を削ったり、安くできる材料や改修方法をネットで調べたり、人に聞いて回りました。

なんとか予算内で改修できる目途がついて、駆除をお願いしましたが、本当にお願いしてよかったです。まず、床下のごみを全部きれいに掃除してくれました!所要時間、約7時間!70リットルのごみ袋3袋分のごみが床下から出てきました~!

剥がした壁や床のくずや、庭に放置されていた壊れた脚立とかも、すっきり綺麗にしてくれました。

目が見えないから道を作ること、湿気が大好きで地面にたまった水たまりで繁殖しちゃうこと、人の気配がなくなると活動が活発になることなど、シロアリの生態についてもレクチャーしてくれて、「へぇ~」を何度も言 いました。

このまま放置しておいたら、もしくは、安く駆除しようと見える箇所だけ駆除剤を撒いていたら、梅雨時期には家の中がシロアリで埋め尽くされていたかもしれません。この一件で、素人判断で家の状態を判断すると、 ろくなことにはならないなと本当に身に染みて感じましたね。
空き家を借りる移住者も多いと思いますが、「空き家には、シロアリがいて当然」と思って欲しいと思います。
そして、借りる前にプロチェックは怠らないこと。見積もってもらうのはタダですからね。

タダより怖いものはない

入居する時に「家賃はいらないよ」と大家さんから言われていたが・・・
ダイビングショップオーナーのシングル男子

2009

奄美大島賃貸大家さんとのトラブル

数年前に土地購入し、ショップを新築したんだ。でも、もともとはボロボロの家を改修した手作りショップだったよ。そのボロボロの家は見つかるまでも大変だったけど、その後にもっと凄い出来事があったんだ。

移住直後は知り合いのショップに居候しながら1年半ほど笠利・龍郷で貸家を探したけど、なかなか貸して貰える物件が見つからなかった。途方に暮れていた時に、知り合いの地元の漁師さんが空き家を紹介してくれた んだ。大家さんはその漁師さんの知り合いで、大家さんの実家。大家さん自身は内地に居を構えていて、奄美大島に戻る予定は無いから「好きに使っていいよ」。だから、僕は安心して数年前までその家にショップ兼住宅として住んでいたんだ。でも、引っ越す羽目に・・・

その家は長い間、空き家だったから、借りた時点では当然、荒れ放題。畳は腐って「ぶよぶよ」、トイレと勝手口は崩れかけ、お風呂は錆びて壊れた五右衛門風呂、庭は木々が伸び放題のジャングル状態。自分でほとんど修理し、数十万円掛けてやっと住めるようにしたんだ。

その時の修理や材料費を僕が全部払ったんで、大家さんから「当面、家賃は0円でOK」となった。借りる時の交渉では、15,000円の家賃だったけどね。その後、何度か「家賃を払いたい」と申し出たけど、その度に大家さんは「使ってもらっているだけで家は傷まないから、ありがたいと思っている」と言って家賃を受け取らなかったんだ。そのまま家賃ゼロのズルズル状態になった。ダイビングショップでもあるから、いろんな設備も追加していったよ。外にシャワーブースも作ったし、お客様がくつろげるようにウッドデッキも作った。

島は不動産屋が仲介しない相対取引が一般で、当然のように賃貸契約も結ばない。島を離れている大家さんが島に来る時は、貸している家に泊まることも珍しくなおい。なので、大家さんから「島に遊びに来たい」と連絡を受けた時に僕は一週間ぐらいの滞在だと思って、「気軽に遊びに来てください」と返事をしたのが間違いだった。

けれど、大家さんは奄美入りした3月の某日に「8月末まではいるし、夏には孫や友人も奄美に呼ぶことになっているんだ。その後もずっとそのまま奄美で暮らすかもしれないし。でも、俺(大家さん)は君(僕)と同居できるから、気にしないでくれ」と言われた。

6年間に100万円を超える修繕や改修工事は全部僕が払っていたし、シャワーブースやウッドデッキをリニューアルして「今年の夏はがんばるぞ」と張り切っていた矢先の出来事だったから、この言葉には相当ショックを受けた。僕は貸借人のつもりだったのに、大家さんには家を貸している意識はなかったんだよね。

自宅(借りていた家)は大勢のお客様も利用するダイビングショップとしても使っている事情を説明し、せめてダイバー客の多いハイシーズンの夏場だけは同居は勘弁してくれ〜〜と頼んだけれど、大家さんは「別に俺には何の不都合もないよ。君が気にし過ぎなんだよ」。

しばらく同居にチャレンジしてはみたものの、大家さんがお客さんのいる時も家にいてお客さんに申し訳ない場面も度々起こり、ついに引っ越すことを決めた。

次の住まいは本当になかなか見つからないけど、僕の場合は周囲の人々が必死に探してくれたし、古〜〜い家で借りるはずだった人が直前にキャンセルしたのが好を奏したのもあるかな。それに、別荘をショップとして使っていいと言ってくれたお客さんがいたから、本当に助かった。しばらく仮住まいをして、二度とこんなことが起きないようにと、ショップの新築を決意したんだ。

それで、この件はおしまい・・・じゃぁ、なかった!!!

僕が出て行った後も、しばらく大家さんとの揉め事は続いたんだ。取り付けたシャワーブースやウッドデッキを外して持っていったら、「器物破損だ〜」。ジャングルの庭に生えていたソテツをずっと前に切っていたんだけど、「先祖代々の植木を切ったんだから、弁償しろ〜」。

「今までの家賃と修繕責任」、「僕が払って取り付けた設備」は、本来どうすべきだったのかで大家さんと僕とでは見解が大きく違ってしまって、関係修復が不可能な状態になってしまった。

大家さんにしてみたら「家賃も取らず、自分が利用する時でもそのままでいいと同居を申し出ただけありがたいと思え」ってことなのかもしれないけど、僕にしてみたらショップという仕事の場を軽んじられて、6年間の家賃に匹敵する修繕費用を負担することもなかった大家さんの言い分を素直に受け入れることはできなかったよ。

大家さんにも言いたいことはあるかもしれないけど、そもそも軽々しい口約束で双方が貸借を決めたことがいけないと今は思っている。契約を結んでないと後で困ることをつくづく痛感したね。

最初にちゃんと賃貸契約をきちんと結んでいれば、大家さんが間借り人の僕のところへ転がり込んでくるような行動はなかったはずだし、僕が投資してきた設備の大半を置き去りにせざるを得なかったこともなかったはずだからね。

お互いにもの凄く気分も悪く、仕事にも生活にもダメージを受ける結果になる事もあるので、軽々しい口約束では無く、ある程度慎重になるのも必要だよ。

大家さんより親戚の方が強い!?

オープン直前に庭が畑に!
夫婦でダイビングサービス中

2003年ごろ

沖永良部島賃貸大家さんとのトラブル

資金が尽きていたこともあり、移住後3カ月は土建業のアルバイトを確保。その後は、開業までホテルでバイトしたり、漁協にも臨時職員として拾ってもらいながら食いつないでいました。仕事も家も幅を広げれば、実は結構見つかるんですよ。

いい意味で懐かしい「離島ならでは」の物件や「タダで住んでもいいよ」と言われる物件も沢山見てきました。ただと言っても、もちろん、光熱費は別ですけどね。そういう物件は外部から探そうとしてもまず見つからないです。

苦労したのは自分の開業条件に合う物件を探す(=お店に住む)こと。でも、お店が目的なので、条件は何かと厳しかったです。

空き家情報は巷にはないので、バイトが終わってからや、休みの日に住みたいと思う地域を頻繁に車で徘徊しました。雨戸がいつも閉まっていれば、「空き家」だと判断して、近くを歩いている人や商店に行って大家さんを特定しました。

大家さんが見つかれば交渉に移りますが、東京出身で親戚が島にいないなどは、大家さんにとって最悪の借り主。空き家だけど、「貸さないことが普通」だと思い知らされました。

それでもあきらめず、空き家を見つけては同じことを繰り返し、少ない人脈を最大限利用して、ようやく「お店として利用可」という1軒家に引っ越すことができました。敷地内の庭に事務所を併設する予定で、万一、引越す場合は元通りにする約束で大家さんから承諾をもらいました。

そろそろ開業目前という頃に最終確認の設計図を送ったその翌日の早朝、庭からドンドンと音がするので目が覚めました。カーテンを開けてみると、おじいさんが建設予定地の庭を掘り起こしていました。話をしてみると、「ここを畑にするんだ」と言い張るのです。

結論から言うと、大家さんは事務所建設にOKしてくれたけれど、親戚がノーだったんだと思います。

こんな抵抗手段があるのかと驚いたと同時に、「この家ではお店はできない」とすぐにあきらめました。また空き家を探すことになりましたが、慣れてきたのでもう苦ではなくなっていましたね。おかげでもっといい物件が見つかりました。

今の物件を見つけるまでは慎重になり過ぎて時間が掛りましたが、見つけてからは借入まで順調に進みました。大家さんも最高の理解者で、引越してからすぐに開業することができました。家賃は毎月定額で、その支払総額が一定の金額になったら土地、家屋ともに譲ってくれると言ってくれています。金額と時期が明記された契約を結び、あと何年かで持ち家になる予定で、現在に至ります。

頑張ってあきらめずに遠回りしてきた分、最高の結果に辿りついた感じがあります。

シェアハウスは運命共同体?

同居人が不払いしたら・・・
移住した時はシングル男子。 今は島で巡り合った奥様とお子さんたちの4人家族

2009

喜界島賃貸大家さんとのトラブル

今の家は6軒目。これまで貸家住まいだったけど、最近、念願のマイホームを購入したんだ。

僕の喜界島での家探しのスタートは、畑を手伝っていた農家の人が探してくれた。当時、喜界島には不動産屋がなかったから、家探しは島の人の協力がないと出来なかったんだ。今は、不動産屋さんもあるけどね。

最初に住んだ家は、もともとその家を借りていた男の人が既にいて、家の一部を間借りする形で一緒に住み始めたんだ。今でいうシェアハウスかな。

家賃の支払いは、振込じゃなくて大家さんに直接、現金を持っていくのが島の慣習。でも、ある月末の家賃支払い日にたまたま東京に行っていて、家賃の支払いができなかったんだ。そうしたら、その1回で滞納扱いになっちゃって、追い出されちゃった。どうも同居人が先に滞納状態になって、その1回で「お前もか」と思われたみたい。

でも、島の人は親切。その後に住んだ家も、みんな、知り合いになった人たちが紹介してくれたよ。古民家と言えば聞こえはいいけど、お風呂が五右衛門風呂だったり、相当ぼろい家もあったな。古い家は自分で手直しするのが当たり前で、公営住宅に入れるなどのラッキーなことがない限りは島の人の協力のもと探すのがお勧め。ちなみに、公営住宅も島在住の保証人が二人必要なようだから、やっぱり島の人との関係づくりが大事だね。

家探しのポイントは、いかに早く地元の人の中に溶け込むかだよ。信頼されるまでは相手にされないけど、仲良くなると本当に親身になってくれるよ。

いきなり新築移住はお勧めできません!

5 年間も通ったのに、知らなかったことが盛りだくさん
MASUMI、ねりやかなや運営者

2007年以降

奄美大島新築家探し

移住を考え始めた2000年頃はビーチ沿いの沖縄風古民家を貸りて、暮らしながら土地や気候に慣れたいと考えていました。でも、当時は地元不動産の賃貸物件は名瀬が中心で、そんな物件はなかなかお目にかかれませんでした。今にして思えば、探し方が間違っていたのと努力が足りなかったの一言ですが。

住んで分かったのは、田舎の物件は相対取引が主流なのでそこに場所に住んでいる人に聞くのが一番早い、そして、良い物件に出会うためには先に地元に知り合いを作らないといけないということ。また、いきなり家を建てるのは最悪だということ。

口コミでインターネットのスピードよりも速く情報が流れるのが島です。裏を返せば、その口コミネットワークに自分が入っていなければ、必要な情報も入らない。今はインターネットで物件を紹介する不動産会社も増えてきましたが、当時は新聞で広告掲載される物件以外は不動産会社に直接出向かないとほぼ入手不能。不動産会社の取り扱い賃貸物件の大半が転勤族用で、3月の民族大移動時期を除くと物件はほとんど動きません。そして、数少ない優良物件は広告よりも先に口コミで流れて、島の中で契約が決まってしまうことを理解していませんでした。

恐ろしくボロい家を見て、尻込みもしました。「改修費は自分で出すから」で済むことも多いのですが、壁に釘1本打てない東京の常識で家を見ていたので、「あー、無理!」の連続。大家さんの大半が古い家を直さず貸家にするのは単に改修費を使いたくないだけで、借り手が自分で手を入れることや原状回復義務をとやかく言うことは少ないようです。

ひたすら不動産会社だけを頼っての貸家探しを2006年ごろにあきらめ、中古物件の購入にシフトしました。なにせ、そんな知識のないまま年2回1週間の休暇を使い、賃貸物件を5年間探して見つからなかったのですから。

今ならお手頃の素敵な中古物件もチラホラありますが、当時は「海のそば」で探した中古物件の多くがバブル期の保養所もどき。「うー、家の中にプールがある」「風呂場にシャワーは5つもいらないよ〜」「どうしてリビングルームにビリヤード台があるの?」。

「こうなったら、家を建てるぞ〜」と土地探しに再びシフト。土地はその前に何度も奄美大島に来て島めぐりしながら繰り返し場所を検討していたから、インターネットで当たりをつけて現地確認して購入しました。買った土地は多分に地元民の流通価格より高めと、今なら分かります。名瀬を除けば流通物件が少ないので、相場観は長く住んでいる人でないと分からないです。価格の妥当性判断は自己責任になると思った方がいいでしょう。ちなみに、我が家の土地は分譲地でしたが、他に見に行った土地の中は水道や電気が引かれていない原野もありましたよ。土地の価格に水道や電気、光回線などの敷設分が含まれているかでも値段は変わります。

土地を取得したら、今度は建築会社選びです。島の建築会社にも見積もりを依頼したけれど、「私の要望はどこにいってしまったのでしょう?」状態で、会話をリモートでするのに疲れ、ミサワホームに依頼しました。家の引き渡し後に移住することにしており、東京在住の間の工事監理を自分たちで行うのは無理で、信頼できる大手メーカーの方が安心だと判断したのも理由の一つですね。ミサワホームを選んだ理由はいたって簡単、東京駒沢大展示場の全メーカー中ミサワホームだけが「奄美大島OK」だったから。離島は沖縄も含め、住宅メーカーは敬遠します。また、輸送費や専門大工さんの工賃が離島分として上乗せされるので、当然のことながら内地で家を建てる以上に高くなります。それに、多くの人が地元業者に都会から依頼して家を建てていますから、地元業者が信用できないわけではありません。ただ、聞いた話では図面を精緻に作成せずに口頭で決めていくこともあり、後でトラブルになることもあるようです。

家を新築して移住した私ですが、「いきなり新築移住はお勧めできません!」が今の感想です。土地も家の設計も吟味したし、住み心地に問題があるのではありません。事前に住む場所の気候や地元の人たちとの関係をよく理解しておくことが重要だと分かったからです。

人も羨む絶景のロケーションは、見方を変えれば長い歴史の中で島の人が住まなかった地域です。人が住まなかったのは、それなりに理由があるのです。我が家でいえば、300日は快適だけど、残り65日は慣れるまで絶叫の日々でした。

引渡しの翌日、全室オーシャンビューにしたことを後悔しかけました。今から考えると、太陽熱の凄さは家を建てる前にも体験していましたが、朝日が昇るとともに始まることを考慮していませんでした。電気設備を決める時に「エアコンの室外機は5年くらいしかもたない覚悟を」と電気屋さんに言われました。5年以上はもちましたが、信じられないスピードで錆びています。スーパーでよく売られている伸び縮み式のステンレス竿は1年で折れました。東京から持ってきた車も2年後くらいから錆が出てきました。

塩害区域であると同時に、台風や冬の大陸風の通り道で風害もあります。台風になれば潮位は上がり、満潮で庭に海水が入ることも多々あります。同じ場所でも太平洋と東シナ海のどちらを台風が通過するかで被害が変わり、規模と風向きで台風養生の仕方も変わってきます。

台風時には海水が直接庭に入る
2010年10月の集中豪雨

多くのことを地元の人に教えてもらい、助けて頂きました。都会育ちにありがちな自然や地域との付き合いの軽視は田舎では致命的です。

移住したいという方から「家が見つからない」という話が出ると、お伝えすることがあります。「先に地元にお友達を作りましょう。」ちょっとの期間、島に滞在しても、風土や慣習は理解できません。でも、自分が困ったときに助けてくれる人が見つかれば、おせっかいな島んちゅは信じられないくらいたくさんいますので家探しを含め多くを乗り越えることが出来ます。移住は「するまで」よりも「した後」が大事。家や仕事探しより「住み続けたい」と移住後も本当に思えるかが一番大切だと思います。

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